当院の心臓血管外科
心臓疾患術後の管理に
心臓血管外科では、大動脈乖離、動脈瘤、狭心症、心臓の弁膜症などの手術を受けられた方の術後の管理を行っています。
手術を受けられた後に、違和感や不快感がある方は早めにご相談ください。
このような症状はご相談ください
胸が痛い/背中が痛い/首や肩、肘が痛い/顎や歯、耳たぶが痛い/息苦しさがある/胃がもたれる/お腹に脈動がある/手や肘がだるい、重い、ヒリヒリする/指先や足先が冷たい
大動脈解離
死に至る恐ろしい病気
体の中心にあり全身で最も太い動脈である大動脈が縦に裂けた状態で、致死率が非常に高い病気です。多くは高血圧により動脈の壁が劣化して発症します。突然、胸部に耐えがたい激痛が起こるほか、背中の肩甲骨の間に痛みを生じることもあります。血圧を下げる薬の投与と合わせ、外科手術で裂けた場所を修復するか、ステントグラフトを挿入して裂け目を覆って対処します。当院では、主に術後の管理を行っていきます。
動脈硬化
生活習慣の改善で予防効果大
動脈の壁が厚くなったり、動脈が硬くなって本来の構造が壊れて働きが悪くなる状態を総称して動脈硬化といいます。かなり進行しても自覚症状はありません。ただ、進行すると血管の内側に沈着するコレステロールが大きくなり、血管が狭く、詰まりやすくなります。その結果、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、下枝閉塞性動脈硬化症などが引き起こされます。
加齢や長年の生活習慣(運動不足、喫煙、ストレスなど)が原因と考えられ、早期から生活習慣の改善を意識することで、予防効果は大きく上がります。
動脈瘤
風船のように膨らむ動脈瘤。
破裂の危険も
酸素を多く含んだ血液を、脳や臓器、筋肉、皮膚などの組織に送るのが動脈の役割です。全身に張り巡らされた動脈の一部が風船のように膨らんでしまうことを動脈瘤といいます。進行すると破裂する危険があるほか、動脈解離や血栓塞栓症につながるリスクもあります。
いったん膨らんだ動脈が縮む可能性はなく、血圧のコントロールが重要となります。動脈瘤は発生する場所や形、血管壁の状態、原因などによってさまざまに分類されます。
狭心症
心筋の酸素・栄養不足
心臓を取り囲むように張り巡らされ、酸素と栄養を供給する冠動脈の血液量が少なくなり、心筋が酸素不足、栄養不足になる状態が狭心症です。動脈硬化により冠動脈が細くなるのが主な原因です。胸の痛み、胸が締め付けられるといった症状が出てきます。
弁膜症
不整脈や心不全につながる
弁膜症
心臓は左心室と左心房、右心室と右心房の4つの部屋に分かれ、血液は一定方向にのみ流れています。逆流を防ぐため部屋の境目についた4つの弁膜のうち、いずれかもしくは複数が開きにくくなったり、閉まりが悪くなる状態が弁膜症です。心臓のポンプ機能に支障をきたし、不整脈や心不全を引き起こします。
加齢や先天性、幼少期に発症したリウマチの後遺症などが原因とされています。早期の診断と経過観察が必要です。
下肢静脈瘤
青く浮き出た血管
太腿やふくらはぎなどの血管が風船のように拡張して青く浮き出てきます。脚は静脈弁があることで、血液の流れが一方通行になり、立っているときに血液が戻るのを防いでいます。逆流を防止するこの弁に障害が起きて脚の表面に流れて静脈に溜まった状態が下肢静脈瘤です。かゆみやむくみがあり、悪化すると色素沈着、難治性潰瘍が引き起こされます。
このような症状はご相談ください
脚に血管の瘤がある/脚が痛い/脚がむくむ(夕方になると靴がきつく感じる、痛い)/脚が重い、だるい
脚がつる(こむら返り)/脚の皮膚が黒く変色している/脚の皮膚がかゆい/脚の皮膚から出血がある/脚の皮膚に潰瘍ができた/脚にできた湿疹が治らない