たこやうおのめができて皮膚が盛り上がったり、うおのめが痛んでお悩みの方も多いかと思います。
たこ・うおのめ、どちらも似ているようですが、両者には違いも。
今回は「「たこ」と「うおのめ」の違いのお話です。
目次
■「たこ」と「うおのめ」の違いは?それぞれの症状について
◎たこは芯が無く、うおのめは中心部分に芯があります
たこ・うおのめ、どちらもくり返し刺激を受けて皮膚の角質が盛り上がる点が特徴です。
皮膚の角質が盛り上がる点が特徴ですが、たこは芯が無いのに対し、うおのめは中心部分に芯(硬くなった角質)ができます。
{たこ・うおのめの呼び名の由来}
医学的には、たこを胼胝(たこ、べんち)、うおのめを鶏眼(けいがん)と呼びます。
たこは魚介類のタコの頭のように盛り上がった形をしていることから、そのような呼び名がつけられたと言われています(諸説あります)。たこの医学用語である胼胝は、胼=たこ、胝=まめ、という意味です。
うおのめの呼び名については、魚の目のような形から一般的にはうお(魚)のめと呼ばれています。一般的な呼び名はうおのめですが、医学用語ではうおのめを鶏眼(鶏(にわとり)の目)としている点は面白いところです。おそらく、昔の人はうおのめを鶏の目に似ていると考えたのでしょうね。
◎たこは痛みを感じず、うおのめは痛むことが多いです
基本的に、たこは痛みを感じません。一方、うおのめは歩いたときや起床時などに、芯が足の裏を刺激して痛むことが多いです。
◎たこは身体のどこにでもできる可能性があり、うおのめは主に足の裏にできます
たこは足の裏以外にも、手や肩、背中など、身体のどこにでもできる可能性があります。ペンを持つことでできるペンだこ、お祭りのお神輿をかつぐことでできる担ぎだこなど、足の裏に限らない点がたこの特徴です。
一方、うおのめは主に足の裏にできます。
■たこ・うおのめの原因
◎同じ箇所にくり返し刺激を受けることが主な原因です
たこ・うおのめ、どちらも、同じ箇所にくり返し刺激を受けることが主な原因です。
◎うおのめの場合、歩き方や靴に原因がある可能性も
うおのめは主に足の裏にできます。以下のような要素があると、足の裏にうおのめができやすいです。
[うおのめができやすくなる主な原因]
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・O脚など、アンバランスな荷重がかかる足の形&歩き方
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・靴の形(足の形に合っていない靴など)
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・靴の中に敷くインソールの硬さ(硬すぎるインソールなど)
■たこ・うおのめは皮膚科を受診した方がイイの?
◎うおのめの痛みが強い、皮膚の盛り上がりが気になる場合は、皮膚科を受診することをおすすめします
たこ・うおのめは必ずしも皮膚科での受診は必要ではありません。必須ではありませんが、うおのめの痛みが強い、または、皮膚の盛り上がりが気になる場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。
[皮膚科で行う、主な、たこ・うおのめの除去の仕方]
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・機械・器具(グラインダー、メスなど)を用い、角質の盛り上がりを除去する
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・サリチル酸などの薬剤を塗り、たこ・うおのめをやわらかくして除去する
なお、たこ・うおのめの除去は、基本的に麻酔は用いません。処置の際に多少、痛みを感じる場合がありますが、ガマンできないほどの痛みが出ることはあまりないです(※)。
(※)処置の際の痛みの感じ方は個人差があります。
{セルフケアは注意が必要}
たこ・うおのめに対しては、貼ってやわらかくする(&ご自身で削り落とす)タイプの市販薬も売られています。市販薬のほか、角質除去用のヤスリを使ってたこ・うおのめを削る方法も。
セルフケアも可能ですが、ご自身でたこ・うおのめを除去する際は皮膚を傷つけないよう、注意が必要です。皮膚が傷つくと傷口にばい菌が感染し、化膿するおそれがあります。
【O脚や歩き方の改善が必要なケースも】
たこ・うおのめは再発するケースが少なくありません。
特に、O脚や骨盤のゆがみによる偏った歩き方が原因で足の裏にうおのめできることも多く、偏った歩き方をしているとうおのめを除去しても同じ箇所に再度、うおのめができやすくなります。
– うおのめが再発する場合は整形外科、たこが気になる方は皮膚科での受診をおすすめします –
うおのめが再発する場合は整形外科や皮膚科での受診をおすすめします。たこが気になる方は皮膚科を受診しましょう。
たけだクリニックでは、患者様の身体の状態に合わせ、それぞれの方に適した身体の動かし方をアドバイスするリハビリを行っています。
皮膚の症状については、当院では女性の皮膚科医によるたこ・うおのめの皮膚科診療にも対応しています。
たこ・うおのめ、および、O脚などの足の変形、骨盤のゆがみ(猫背などの悪い姿勢、偏った歩き方)などでお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。