「口の周りに水ぶくれのブツブツができてる…」
「高熱が出て、口の周りにブツブツがある…」
突然ですが、皆様には上記のような症状はありませんでしょうか?上記のような症状が見られる場合、口唇ヘルペスの可能性があります。
目次
■口唇ヘルペスとは?
◎単純ヘルペスウイルスによる感染症です
口唇(こうしん)ヘルペスとは、単純ヘルペスウイルスによる感染症です。
疲れた時や発熱時など免疫が低下しているときに症状が出ます。
主に、HSV-1(1型)と呼ばれる単純ヘルペスウイルスに感染することで、口唇ヘルペスがひき起こされるケースが多く見られます。
{口唇ヘルペスと性器ヘルペスの違い}
主に、HSV-1(1型)の単純ヘルペスウイルスが原因の口唇ヘルペス。一方、性器の周りにブツブツができる性器ヘルペスも。
性器ヘルペスは、主に、HSV-2(2型)の単純ヘルペスウイルスに感染することでひき起こされるケースが多いです。
なお、近年では、オーラルセックスの一般化にともない、1型・2型を問わず、単純ヘルペスウイルスに感染して口周りや性器の周りにブツブツができる感染例が増えています。
■口唇ヘルペスの感染経路
◎キスや性交渉のほか、タオルや食器の共有、トイレの便座でも感染することがあります
口唇ヘルペスをひき起こす、単純ヘルペスウイルスは、非常に強い感染力を持つ点が特徴です。
以下のような経路により、口唇ヘルペスに感染する可能性があります。
[口唇ヘルペスの主な感染経路]
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・感染者とのキス
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・オーラルセックスなどの性交渉
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・タオルの共有(顔をふくタオルの共有など)
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・食器の共有
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・トイレの便座(便座に手がふれた場合など)
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・感染者といっしょに入浴する(感染者の感染部にふれながら入浴した場合など)
■口唇ヘルペスの症状
◎口周りのブツブツ(水ぶくれ)をはじめとして、唇の周りにピリピリ・チクチクとした違和感・痛みを感じることがあります
口唇ヘルペスに感染すると、以下のような症状がひき起こされることがあります。
[口唇ヘルペスの主な症状]
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・口の周りにブツブツ(水ぶくれ)ができる
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・唇の周りにピリピリ・チクチクとした違和感・痛みを感じる
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・唇の周りがかゆくなる
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・顎や耳の近くのリンパ節が腫れる(初感染時)
■口唇ヘルペスの治療方法
◎飲み薬や塗り薬を用い、症状の緩和を図ります
口唇ヘルペスは、皮膚科での治療が一般的です。皮膚科のほか、内科や泌尿器科、婦人科なども診療科目として挙げられます。
口唇ヘルペスに対しては、以下のような飲み薬や塗り薬を用い、症状の緩和を図ります。
[口唇ヘルペスの主な治療方法]
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・抗ウイルス成分を含む飲み薬の内服
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・抗ウイルス成分を含む塗り薬の使用
◎口唇ヘルペスは再発することも
{ヘルペスは完治できない病気}
ヘルペス(口唇ヘルペスや性器ヘルペス)は、完治できない病気です。
残念ながら、現代の医学では、口唇ヘルペスや性器ヘルペスをひき起こす単純ヘルペスウイルスを完全に除去することができません。
口唇ヘルペスを含め、ヘルペスに対しては、抗ウイルス成分を含む飲み薬や塗り薬での症状の緩和が主な治療になります。
{口唇ヘルペスを再発させないために}
完治できないため、口唇ヘルペスは再発することも。
口唇ヘルペスを再発させないようにするには、以下のような点に留意し、身体の健康を保つことが重要です。
[口唇ヘルペスの再発を防ぐための大切なポイント]
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・規則正しい生活を送る
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・適度に運動し、健康を保つ
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・1日7時間以上、睡眠を取る
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・できるだけストレスを溜めないようにする
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・風邪をひいたときは、しっかり休む
【口の周りに違和感・痛みがあるときは、早めの皮膚科受診をおすすめします】
たけだクリニックでは、女性の皮膚科医による皮膚科診療を行っています。
口唇ヘルペスは、口の周りだけではなく、顔全体に進行することも。顔全体への進行のほか、ヘルペスウイルスによって高熱が出る、水ぶくれにより皮膚がただれるなど、症状が重症化するケースも少なくありません。
口唇ヘルペスに対しては、早期に治療を開始することで症状の進行を抑えやすくなります。
口の周りに違和感・痛みがあるときは、できるだけ早めに皮膚科を受診しましょう。