世界一の長寿国、日本。
1990年代頃から現在に至るまで、世界的にも、日本人の平均寿命の長さが話題になっています。
平均寿命が長い、日本人。しかし、命には限りがあり、人はどなたも、老化していきます。避けられない老化の中でも、特に注意していただきたいのが、骨密度の低下による「骨粗しょう症」です。
以前、ブログ①②でも、骨粗しょう症についてお話をさせていただきました。
骨粗しょう症を予防するためには、定期的に整形外科で骨粗しょう症検診「DEXA(デキサ)法」による骨密度検査を受けることが重要です。定期的にDEXA検査を受けることで正確に骨密度を測定でき、早い段階から骨粗しょう症の予防・治療に取り組みやすくなります。
目次
■骨粗しょう症のチェックにDEXA検査がオススメな理由
◎背骨、太もも、前腕を直接測定することで、骨密度測定の正確さを高められます
当院では、DEXA法による骨密度検査を行っています。
DEXA法とは、DXAという骨密度測定装置(レントゲン)を用い、背骨、太もも、前腕の骨にわずかなX線を当てることで、骨密度を測定する検査法です。
従来のCXD法・MD法では手のひらのみ、QUS法ではかかとのみで骨密度を測るため、正確に骨密度を測れない可能性があります。一方、背骨、太もも、前腕の3箇所の骨に直接、わずかなX線を当てるDEXA法であれば、より正確に骨密度を測定可能です。
骨粗しょう症財団でも、「骨密度を正確に測定する検査法」として、DEXA法を推奨しています(※)。
(※)骨粗しょう症財団「骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン」
(2015年版)より引用。
■日頃の運動と栄養バランスの良い食事で適正な体重を保ち、骨密度を維持しましょう
◎骨粗しょう症の進行を抑えるカギは「運動」と「栄養」
年齢を重ねる中で、避けられない骨密度の低下。どなたも、30歳をピークに、骨密度が低下していきます。
避けられない骨密度の低下ですが、日頃の適度な運動と栄養バランスの良い食事で骨密度を維持することは可能です。
ウォーキングやスクワットなど、定期的、かつ、キツすぎない適度な運動で骨を刺激してあげることで、骨密度の低下を防ぎやすくなります。
運動に加え、カルシウム・ビタミンD・ビタミンKを多く含んだ栄養バランスの良い食事も骨の形成を助ける役割があり、骨密度の維持につながります。
◎適正な体重を保つことが大切
骨粗しょう症でもっとも気をつけたいのが、骨密度の低下にともなう骨折です。骨粗しょう症の方が太ももの骨を骨折してしまうと、そのまま、寝たきりになる確率が高まります。
骨密度の低下にともなう骨折を防ぐためには、運動と栄養で骨密度を維持すると共に、ご自身の身長に合った適正な体重を保つことも大切です。
やせすぎの方は、骨への刺激が不足しがちになり、骨密度が低下しやすくなります。
肥満の方は、内臓脂肪の蓄積にともない、骨の新陳代謝のバランスが崩れてしまい、骨密度が低下しやすくなります。また、肥満の方は血中のビタミンDの濃度が低い傾向があり、ビタミンDの不足でカルシウムが十分に骨に取り込まれず、骨密度が低下しやすくなる要因もあります。肥満により、運動能力が低下して転びやすくなる点も、骨折のリスクを高めます。
骨密度を維持し、骨密度の低下にともなう骨折を防ぐためにも、まずは、ご自身の身長に合った適正な体重を知ることから始めましょう。身長に対する適正な体重をチェックするには、こちらのサイトをご確認ください。
【適正な体重と骨密度を維持し、活き活きとしたアクティブシニアを目指す】
骨密度の維持に欠かせない、運動と栄養。日頃の適度な運動と栄養バランスの良い食事により適正な体重を保つことで、骨密度を維持しやすくなります。
適正な体重と骨密度を維持し、年齢を重ねても、お出かけやスポーツなどのレジャーを活き活きと楽しめる、活動的な「アクティブシニア」を目指しましょう。
– 40歳を超えたら、整形外科で定期的に骨粗しょう症検診を –
たけだクリニックでは、骨密度測定器による骨粗しょう症検診を行っています。
当院の骨密度の測定方法は2種類のX線を腰椎と大腿骨に当てるDEXA法です。DEXA法は正確性の高い測定方法として、骨粗しょう症の検査で広く用いられています。
骨粗しょう症は加齢や閉経が原因で発症することが多いため、ご自身では症状に気づきにくいです。検診を受けずに骨粗しょう症を放置していると、気がついたときには骨がスカスカに…というケースも少なくありません。
骨粗しょう症の進行をできるだけ早い段階で抑えるためにも、40歳を超えたら、整形外科で定期的に骨粗しょう症検診を受けましょう。