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長く歩くと足が痛くなる…原因は?



長く歩く、または、数百メートル程度歩いただけで足が痛くなる、足がしびれる。そのままでは歩き続けられないが、少し休むとまた歩けるようになる。


上記の症状がある方は間欠性跛行(かんけつせいはこう)の可能性があります。


今回は長く歩くと足が痛くなるが、休むとまた歩けるようになる「間欠性跛行」についてご説明します。


■間欠性跛行とは?

◎長く歩くと足が痛くなるが、休むとまた歩けるようになる状態

長く歩くと足が痛くなるが、休むとまた歩けるようになる間欠性跛行。


跛行(はこう)とは、正常に歩けず、何らかの障害によって足をかばうように歩くことを指します。


間欠性跛行の方はある程度までは歩けるものの、長く歩くと(患者様によっては数百メートル程度)足が痛くなります。足が痛くなりますが、少し休むと足の痛みが鎮まり、また歩けるようになるのが間欠性跛行の特徴です。



■間欠性跛行の原因・症状・治療

間欠性跛行をひき起こす主な原因は以下の2つがあります。


原因①「神経の圧迫」

間欠性跛行は背骨の神経が圧迫される脊柱管狭窄症(腰椎脊柱管狭窄症)でひき起こされることがあります。


脊柱管狭窄症とは、加齢や立ち仕事・座り仕事、スポーツなどの原因によって背骨の中を通る神経が圧迫され、足にしびれや痛みを感じる神経の疾患です。


脊柱管狭窄症は特に腰骨である腰椎に起きることが多く(腰椎脊柱管狭窄症)、脊柱管狭窄症になると以下のような症状が現れやすくなります。


・歩き続けると足がしびれたり痛む

(特に太ももやすねの外側に痛みが出やすい)

・前かがみになったり、座って休むと足が楽になってまた少し歩けるようになる

・歩くと足がしびれたり痛むが、自転車では足のしびれや痛みはあまり起きない


{神経性の間欠性跛行の治療は整形外科へ}


脊柱管狭窄症(腰椎脊柱管狭窄症)による間欠性跛行の治療は主に整形外科で行います。


整形外科では症状に応じ、飲み薬(プロスタグランジンE1など)により神経への血行をうながす薬物療法を行うことがあります。


薬物療法のほか、サポーターの装用や、腰や足の状態を見ながらストレッチ・筋トレによる運動療法・物理療法(リハビリ)を進めていきます。脊柱管の狭窄が大きく、生活やスポーツに支障が出る場合は手術(除圧術など)を検討します(※)。


(※)手術が必要な場合は提携病院をご紹介いたします。


原因②「血管の疾患」

脊柱管狭窄症のほか、間欠性跛行は動脈が狭くなって血行が悪くなる閉塞性動脈硬化症によってひき起こされることがあります。


閉塞性動脈硬化症とは、加齢や運動不足、乱れた食生活、喫煙などの原因によって足や全身の動脈が硬くなり、血管が狭まる血管の疾患です。


閉塞性動脈硬化症になると足を中心に動脈が硬くなって血管が狭まり、足の筋肉に十分に血液が行き届かなくなります。閉塞性動脈硬化症の方には以下のような症状が見られることが多いです。


・歩き続けると足がしびれたり痛む

(特にふくらはぎに痛みが出やすい)

・早歩きだと長く歩けないが、ゆっくりだと比較的長く歩ける

・上り坂や階段を歩いていると足が痛くなり、途中で休まないと坂や階段を上がり切れない


{血管性の間欠性跛行の治療は血管外科・循環器内科へ}


閉塞性動脈硬化症による間欠性跛行の治療は主に血管外科・循環器内科で行います。


血管外科・循環器内科では抗血小板剤(パナルジンなど)により血液をサラサラにして血行をうながす治療を主に行います。血管の狭窄が大きく、生活に支障が出る場合は手術(カテーテル手術など)を検討します(※)。


(※)手術が必要な場合は提携病院をご紹介いたします。



■MRI検査・ABI検査で間欠性跛行の原因を診断

◎精密機器による検査で間欠性跛行の原因を調べます

間欠性跛行は神経性(脊柱管狭窄症(腰椎脊柱管狭窄症))、または、血管性(閉塞性動脈硬化症)の2つが主な原因になります(※)。


(※)変形性膝関節症など、関節の疾患によって

間欠性跛行が起きる場合もあります。


2つの原因があるものの、一般の方がどちらの原因によって間欠性跛行が起きているのかを判断するのは難しいです。


間欠性跛行に対して適切な処置・治療を行うためには、まずは、整形外科をはじめとする医療機関でMRI検査・ABI検査による精密検査を受け、間欠性跛行の原因を突き止めることが重要です。


・MRI検査でわかること


MRI検査とは、MRI装置を用いる画像検査です。


MRI装置は磁力と電波を当て、身体の細胞に含まれる水素原子を画像化します。


人間の身体の半分以上は水でできています。MRI検査を行うことで水分や脂肪を含む体内の軟部組織を鮮明に画像化し、脊柱管狭窄症(腰椎脊柱管狭窄症)が起きているかを診断します。


体内の軟部組織 椎間板、脊髄神経、靭帯、腱、骨髄、海綿骨(骨の内側)など


・ABI検査でわかること


ABI検査では血圧脈波測定装置を用いて血圧・脈波を測ります。


ABI検査により血圧・脈波を測ることで血管の詰まり具合いや血管のしなやかさ(血管年齢)を確認し、心血管症の発症リスクを診断します。



【長く歩き続けることが難しい方はご相談ください】

愛知県春日井市のたけだクリニックでは、MRI検査・ABI検査による診断を行っています。


– 高性能MRIによる精密な画像診断 –


当院は大学病院レベルの高性能MRI装置を完備しています。従来のMRI装置と比べて、短時間で高画質な画像を撮影可能です(※)。


(※)MRI検査にかかる時間は20~60分程度です。検査

部位や身体の状態によって検査時間が異なります。


MRI検査は当院在籍の磁気共鳴専門技術を持つ有資格者が撮影を担当します。


{MRI検査は被ばくの心配がありません}


MRI装置は磁力と電波を使って体内の軟部組織を撮影します。レントゲンやCTと異なり放射線を出さないため、MRI検査は医療被ばくの心配がありません。


– 血圧脈波測定装置によるABI検査 –


当院では血圧脈波測定装置を用い、ABI検査を行っています。


ABI検査はほとんど痛みはありません。血圧測定と同じくらいの短い時間(15分程度)で血管の詰まり具合いや血管年齢を診断できます。


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「長く歩くと足が痛くなる」

「休むとまた歩けるようになる」

「歩くと足がしびれたり痛む」


など、長く歩き続けることが難しい方、足のしびれや痛みでお悩みの方はお気軽にご相談ください。


初診ではMRI検査・ABI検査を中心に医師が診査を行い、お1人お1人の患者様に適した治療方法をご提案させていただきます。


たけだクリニック
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